SouthWestern Style
サウスウエスタン・スタイル
アメリカのサウスウエスタン・スタイルってご存知ですか?
文字どおり、南西部のスタイルって意味だけど・・そうですね~、サンタフェのイメージが一番ぴったりくるかもしれませんね。
サンタフェといえば、ニューメキシコ州に位置する観光地、アメリカ人が旅行したい場所のトップテンにいつも入ってる場所だそうです。
先住民文化とスペイン、メキシコ文化が融合し、独特の文化を持つエキゾチックな雰囲気の街ですね。ピンク色の日干しレンガ造りのアドビ建築が美しい街。
また、画家、ジョージア・オキーフが非常に愛したところで、彼女は、生涯のほとんどをここで暮らしました。 そういえば、サウスウエスタンスタイルってのは、ちょっとジョージア・オキーフの絵のイメージを彷彿とさせるものがありますね。 詳細はこちらをクリック
では、サウスウエスタン・スタイルについて、説明いたしましょう。
↓は、典型的なサウスウエスタンスタイルのイラストです。
これは、玄関先の入り口の部分のイラストです。326って番号は、住所の番地。(アメリカの家は、番地を建物に書いてあるのが普通)
そして・・薄いピンク色の日干しレンガで造られた家。これが典型的なタイプ
さて、ここでサウスウエスタンで、よく使われる小物を紹介します。
↓
★ココペリ これは、先住民のホピ族から由来したもので、幸運を呼ぶ精霊の一人。
背中を丸めて笛を吹く姿が愛らしいので、このモチーフは大変有名です。
この写真のものは、ウインドチャームとして使われてますが、ありとあらゆるモチーフがあります。
上のイラストには、壁についてますね。
★コヨーテ コヨーテも、先住民たちにとっては、非常に馴染みのある動物。
しかも、コヨーテは「トリックスター・ゴッド」と呼ばれるほど、知略にたけて非常に機転がきく動物とされている。 そのため、人が困難な状況に陥った時や、罠に陥ったり騙されたりしそうな時に、教えてくれる・・とされてます。
コヨーテのぬいぐるみもよく目にします。(犬と間違えないようにね!)
★チリ・リストラ チリ・リストラ(Ristras)とは、チリ(唐辛子)で作った飾りのこと。チリの種類は非常にたくさんあり、激辛のものから マイルドのものや赤やグリーンなど色々あります。
乾燥させたチリを束ねて垂らしたものを上でリボンで止めて飾りとして使うもの。 ラッキーアイテムとして使う他、チリは、ヒスパニックの人々にとっては、魔除けであり、病気を遠ざけるものとも信じられています。上のイラストでも、ドアにかかってましたね。
左の写真は、コーンやニンニクも一緒にしてますが、コーンは豊穣を意味し、ニンニクは魔除け。(吸血鬼よけにもニンニクってありましたよね。)
さらに、チリの働きとして、体を温め、熱くするものでもあり、そこから、「炎」のイメージによって魔を遠ざけるという意味にもなったようです。
また、赤とグリーンのチリを使って、右のようなリースにして、玄関に飾ったりもします。
★キバ・ラダー ラダー(Ladder)というのは梯子のこと。キバというのは、先住民のホピ族の神話に登場する精霊。
なぜ、梯子かって言うと・・彼ら先住民は、クリフ・ドゥエラーと呼ばれ、厳しい切り立った崖のある地域に居住していた為、梯子は必需品。 生活の中で、かかせない物でした。
現在では、こんな梯子をデコレーションする道具として使ってます。ドライフラワーを飾ったり、伝統的なメキシカンの布やパッチワークを飾ったり・・これは、チリも一緒に飾ってますね。
家の中にでも外側でも見かけますが、ショップの外に飾ってあるのは、よく見かけますね。
★カチナ カチナというのは、先住民のプエブロインディアンによって信じられている精霊のこと。特にホピ族の神話では有名。
精霊は、すべてを合わせると500以上あるのではないかと言われ、自然界に存在するすべてのものに霊が宿っていると考えられています。彼らは、このカチナのような扮装で儀式を行い、 精霊とコンタクトをとる手段であり、大変神聖なものです。
それをかたどったものを人形としたもの。現在でも先住民によって、木彫りで、1つ1つ製作されています。
★ドリームキャッチャー 先住民のチッパワ族では、夜眠った後には、必ず悪い夢(霊)と良い夢(霊)がやってくると信じられていました。
これは、良い夢だけを通して悪い夢を取り除くためのもの。この写真のものは、現代の装飾用としてアレンジされたものだけど、本来のものは、真ん中には蜘蛛の糸のように網状になっていて羽が垂れさがっている。→写真右
悪い夢だけが、そこの網目に引っかかってしまって通ることが出来ずに、眠っている人には良い夢だけが通り抜けられる。そしてひっかかった悪い夢は、夜明けの朝一番の光を浴びたときに霧散してしまう。
今では、お部屋のデコレーションやアクセサリーにもなっています。
★スパニッシュ・テインアート ティンというのは、金属のスズのこと。アメリカ大陸にはじめてスペイン人がやってきた時、色々な物を持ちこみました。 スズもその1つ。19世紀半ばになるとスズの取引がされるようになった。
様々なオーナメントや、ミラーフレーム、小箱などもスズで作られ、カットしたり彩色を施したりしています。
また、銅も同じように、スペイン人によって持ちこまれ、薄く延ばして銅板にしたり、プレートやマグカップ、トレーなど、様々に使われています。
以上が主な、サウスウエスタンスタイルで使われる小物ですが、その他にも、こんなものも有名ですね。
まず、デコレーションとして使われるたりラグにしたりする布は、こんなモチーフが多いようです。
また、様々な壺をデコレーションとして使ったりもします。先住民族によって製作されたものが多いです。 下の真ん中の写真の壺は、ホピ族によって製作されたもの。
右は、牛の骨にターコイズを張り付けて飾りとしたもので、牛の骨は部屋の装飾品としてもよく使われてます。
そういえば、オキーフも絵のモチーフとして好んで描いてましたね。
その他、よく使われるモチーフとしては、ここを参照にしてくださいね。 ホピ族のモチーフ集
以上が、典型的なサウスウエスタンです。薄いピンクのアドビ建築をバックに、先住民やスペイン・メキシコ文化を 融合させた独自なもので、しかも明るい色使いが多い。
また、シンボル、モチーフとなっているものが、1つ1つスピリチュアルな意味のあるもの・・というのも特徴です。
その他インテリアやアクセサリーとして、よく使われるものに、銀製品(スターリングシルバー)、ターコイズ(アリゾナ産)、 珊瑚、ラピスラズリなどの天然石などがあります。
これらもまた、ナチュラルな美しさの中に、スピリチュアルな意味合いのあるものです。
よろしかったら、生活の中に「サウスウエスタン」のエッセンスを、ちょっぴり取り込んでみてはいかがでしょう。
さらに、洗練された潤いのある生活として。
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