魔術師:アイレスタ・クローリ


アイレスタ・クローリ(Aleister Crowley, 1875年10月12日 - 1947年12月1日)は、19世紀末から20世紀に活躍した有名な黒魔術師。
イングランドの裕福な家に生まれ、厳格なキリスト教教育の寄宿学校に入ったものの、その思想に反発して、 オカルトを志向するようになった人です。父親が死亡した後、多額の遺産を相続し、以後は遺産のみで生活。生涯を魔術師として 、魔術の研究に捧げた人です。

彼は、魔術的秘密結社「黄金の夜明け団」の後継者に選出された後、

そこから離反し、独自に「銀の星」という結社を作って、

ありとあらゆる邪悪な黒ミサや黒魔術を行ったとされています。

魔術団体の内紛に、性魔術、麻薬などで、つねに話題を提供し、

たいへんにスキャンダラスな存在だったようです。

実にに面白いけど、めちゃくちゃな人物で、「偉大な魔術師/ただの性格破綻者」

と両極端の評価をされている人です。

http://ja.wikipedia.org/wiki/アレイスター・クロウリー

間違いなく、敬虔な原理主義キリスト教徒から見れば、悪魔に身を売った極悪人とされた人でしょう。
しかし、彼にインスパイアされたアーティストも多く、特にハードロック系ミュージシャンに、信奉者が多かったようです。
クロウリーは、多くの魔術書を書き残しましたが、彼の魔術書の中に「バックワード」(ことばの逆回し)ということが書い てあります。
実際、クロウリーは人々に逆法則の実践を勧めました。反対に歩き、話し、考え、読むこと。
未来を見るためには、レコードを逆回転させて聞くよう勧めています。
クロウリーは魔術書に次のように書いています。
  • もし悪魔の力を欲しければバックワードを聞け!

  • その者にバックワードの書き方を学ばせよ!

  • フォノグラフ、レコードを逆回転で聞かせよ!

  • その者に逆さまに話すことを実践させよ!

  • その者に逆さまに読むことを実践させよ!
ビートルズもまた信奉者だったようで、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のアルバムのジャケットの裏表紙にはわざわざクロウリーの顔を出している ほどです。 さて、このバックワードについてですが・・・これは正確にいうと「バックワード・マスキング」と呼ばれ、これをサブリミナル・テクニックとして、ビートルズはレコードの宣伝・広告に活用しています。
ロック音楽は、サブリミナル・マスキングがよくない目的で使われている、だからロックはだめだ!.. と言う人もいますね。
そもそもサブリミナルとは、意識と潜在意識の境界線の領域を意味します。 たとえば、夜寝るとき私たちはいつ眠ったか覚えていませんよね。そのあいまいな境界線を「識閾(しきいき)」と呼び、サブリ ミナルとは、その「識閾下」のことをいう・・・と定義されています。
(ここで思い出して欲しいんですが・・ユングのシンクロニシティー、脳の話、顕在意識・潜在意識、また天然石のパワーなど・・ みんな共通してるという事がわかりますね。)

視覚としてサブリミナルを使った例としては、映画館で「ポップコーンを買おう!」という映像を潜在意識に流し込んだところ、売上が通常の50%以上増えた・・というデーターもあります。
また、聴覚のサブリミナル技術のことを「サイコ・アコースティック」と呼ばれ、よくホラー映画なんかで使われる手法です。
「気をつけろ!大変だ!」というパニックした声を1万4000キロヘルツに変調して人間に聞かせ、恐怖感をあおったという映画もあります。
1万4000キロヘルツといえば、聞こえる音は「キーン」という響きだけで内容は聞き取れないのに、脳は聞きとってるんですね。。。 有名な話では、エクソシストの中では、ブタを殴り殺した時の声の実録を使ったそうです。

サブリミナル効果は、ビートルズをはじめとするロックミュージック系以降、かなり使われたようで、ひどく低音で聞き取りにくい声にしてバックで使ったり、 また、ヘビメター系では、こんなのもありました。
バックでずっと流れているのを、なんとか聞きとったら、DOG IS NATAS...ナタスって何だ?
DOG IS NATAS.  →  SATAN IS GOD.・・・ひっくり返すと、サタンは正しい!になりました。。。

こうやって見てみると、なぜ、アイレスター・クローリが「バックワード」を実践させようとしたのか見えてきますね。
顕在意識と潜在意識の合間、シンクロニシティーへ落とし込む為の1つの技術として習得させようとしたんじゃないでしょうか。
また、アイレスタ・クローリの原本は、非常にスペル間違いが多く、翻訳者泣かせと聞いてますが・・ひょっとしたら、そこにも彼の意図があったのかもしれませんね。



とにかく、彼を大好きか大嫌いか、評価が極端に分かれる人ですが、銀月には大好きな「言葉」があります!
「汝の意志するところを行え。それが法の全てとならん」
自分の意思するところ、すなわち、それが法なのだ・・

という言葉は、クロウリーらしい、実にシンプルにして根幹を成すメッセージ。
簡単に言ってしまえば、自分が本当に好きな事をしろ!内なる声に従って使命を遂行しろ!とも言えます。
それは、「意識を変容させ宇宙意識と合一する」ということでもあります。
彼自身もまた魔術師として、内的な修行に一生をかけた人でした。
賛否両論は別にして、彼は、少なくとも「偉大な実験者」、「スピリチュアル世界の冒険者」であった事は間違いないはずです。

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